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◆往路
昨年の大寒気団襲来に伴う公共交通網のマヒという経験を踏まえ、本年は東北新幹線で北上 & 盛岡駅より高速バス「ヨーデル号」に乗り換え、弘前に向かう。
荒天でも確実に運行される、という一点において、この行程を選択。
到着時刻は読めないと思っていたが、積雪や強風に遮られる事なく、ほぼ定刻に弘前入り。
しかも弘前は雨。道端には掻き集めた雪が積み重ねられていたが、昨年と比べれば身を切るような冷たい風も吹いておらず、少々、拍子抜け。
◆岩木文化センター「あそべ〜る」
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今年のライブ会場は、市内から少し離れた所にある、弘前市岩木庁舎隣接の岩木文化センター「あそべ〜る」。
降雨のため、全景を収める事が叶わず、入口のみのご紹介となってしまった点は、ご愛敬。
開場に備え、スタッフの皆さんが、黙々と会場設営作業を行っている姿が、ガラス越しに見て取れた。
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◆ロビー風景 〜スタンド花〜
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嬉しい事に、ロビーにスタンド花が二つ。
左手、立派なスタンド花が青森テレビさんから贈呈のもの。手前右、可愛らしいのが当会贈呈のものである。
その他、楽屋花も幾つか届けられていた。
画像をご覧いただけばお分かりの様に、これがあるだけでロビーに華やいだ空気が流れ、「特別なイベントが始まる」という高揚感が生まれて来る。
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◆ロビー風景 〜掲示物 其の壱〜
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本年も、りんご娘.の年間を通じた活動を一瞥出来るような展示が行われていた。
左はレッドさんが出演中の番組「いいふるさと いい話みつけた!」の訪問先で撮影された画像に、印象的な手書きのコメントを追加したボードで、レッドさんが青森県を縦横無尽に駆け巡った足跡を、追体験する事ができる。
当方の様に、TVでの放送を視聴する術がない人間には、とても貴重な掲示物である。
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◆観客席
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今年は固定椅子形式の会場という事もあって、観客の皆さんが程良くバラけて着座。観客総数は200名弱。
昨年よりも会場の規模自体が大きいため、立錐の余地なしという感じではなかったが、雨天や市内から距離がある = 自家用車などの足を持っていないと参加し辛いというハンデを差し引いても、昨年に引けをとらない観客が詰めかけてくれていた。
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◆最初に。
今回も、最初にお断りしておかねばならない。
昨年ほどではないが、今年もライブの様子を詳細に書き記す事ができない。
- 当会主体の応援用サイリューム配布活動など、諸事情から開演後もバタバタしていたこと。
- 基本的には会場最後尾に陣取り、会場全体を俯瞰するような体勢で応援をしていたため、りんご娘.&アルプスおとめ達の細かい表情や仕草を、目に焼き付けられなかったこと。
- ライブ内における劇で発表された、サプライズ・ドラマに胸を打たれてしまい、一部、記憶が吹っ飛んでしまったこと。
そのような事情を咀嚼した上で、以降を読み進めていただければ幸いである。
◆Fly High
開演は、定刻を少し過ぎた、18時05分頃。
ヤボ用を済ませ、客席に足を踏み入れると、ステージ後方の大型スクリーンに、アルプス乙女のメンバー(確か、成田さんだった)の顔写真が表示されており、軽快な音楽に合わせご本人が舞台袖から登場。ステージ中央でキメ!のポーズを取る。
スクリーンに投射される顔写真は順次入れ代わり、その都度、メンバーが一人、また一人と舞台へ登場。全員が勢揃いした所で、オープニング曲『♪Fly High』へ。
白銀のゲレンデで、スキーやスノーボードで飛び回るようなイメージを抱かせる同曲を、総勢9名のアルプス乙女が、躍動するような振り付けも交えて歌唱する。
◆彼の軽トラに乗って
『♪Fly High』を歌い終え、アルプス乙女達が舞台袖に下がると、再び軽快な音楽が流れ、ジョナゴールド(以下、ジョナさん)とレッドゴールド(以下、レッドさん)の紹介BGVがスクリーンに投射される。
そして左右の舞台袖から、両名が登場。演奏された一曲は、『♪彼の軽トラに乗って』。
ライブ用特別アレンジという感じでイントロを吹き飛ばし、いきなり歌い始めた事に少し驚くが、綺麗なコーラスワークはそのままに、ジョナさん、レッドさんとも、元気ハツラツに歌い上げて行く。
個人的には、やはりレッドさんの歌声に「グッ!」とガッツ・ポーズ。
先のステージで拝聴・確信した、レッドさんの歌声の深化(特に、低い歌声の声量増加と制御)は、コーラスワークが肝の本曲に、自然と深みを与えているように聞こえ、そのレッドさんの土台がある事で、元来からパワフルだったジョナさんの歌声も、より際立って聞こえるようになっていた。
◆りんごのキモチ
『♪彼軽』から、流れるように、『♪りんごのキモチ』。
ライブで聞くのは久しぶり‥‥‥というか、昨年のパワーライブ以来、丸々一年ぶりである。
この曲が存在していたからこそ、私はりんご娘.に興味を抱き、かつ、応援し続けて来たのだ、と言ってもおかしくない位、私の大好きな、かつ、大切な一曲だ。
今回は、ワンコーラスのみのショート・バージョンだった事が惜しまれるが、「青森」や「りんご」という単語は含まないにも関わらず、それらを絶対に想起させてしまう歌詞に、何度聞いても感動させられてしまう。
なお、これらの楽曲が演奏される中、ステージ後方では、アルプス乙女達が懸命のバックダンスを踊っていた、ような気がする。(記憶が曖昧で、非常に申し訳なし‥‥‥)
◆MC.1
『♪りんごのキモチ』のキメ!ポーズに拍手が降り注ぐ中、「皆さん、こんばんわ!私達がりんご娘.です!」と元気な挨拶。
続いて、アルプス乙女のリーダー・工藤さんがマイクを握り、「私達が、アルプス乙女です」。
客席からは、改めて拍手。
「皆さん、盛り上がる準備は出来ていますかーっ!」と、ジョナさんが会場に声を掛ける。
観客は歓声と拍手で応えるものの、「まだまだ足りないなぁー。盛り上がる準備は、出来てますかーっ!」と、数回のエール交換で会場を暖めてから、「総勢11名でお送りする、パワーライブ2009、スタートです!」
◆LOVE&SOLDIER
MCから流れるように「♪LOVE&SOLDIER」。
イントロが盛り上がり易いように、少しだけ編曲されていた。(と思う)
客席を煽り、間奏での印象的な掛け声「ヤレヤレヤレヤ!」を会場全体で唱和する事も忘れない。
◆ドスコイ金星
続いては、現時点での最新曲(『♪ダイエット』のC/W曲)である『♪ドスコイ金星』(きんぼし であって、きんせい ではない)
総勢11名ともなると、相撲の突き押しなどを取り入れたバックダンスからして壮観。
しかも客席最後部から俯瞰しているので、全員の動きが揃っているか否か一目瞭然なのだが、奇麗に連携がとれている。
◆だびょん
リズミカルな前曲から、バラード調のイントロへ。
まさかこんなに早く、未発表の新曲『♪だびょん』が登場とは。
以前にも書き記した通り、本曲は曲の導入部と本編で、曲調が180度変化する。
その結節点を「だびょん」というオモシロい擬音で彩り、しかも観客に「こっちゃ来い!」という感じで右手を振らせるというコンセプトが、正に怪曲。
りんご娘.の二人が、ステージ狭しと左右に歩き回りつつ、客席に向かって右手を掲げ、「だびょん」のポーズを繰り返すと、客席の老若男女も、分け隔てなく「だびょん」のポーズを返す。
会場の空気を一気に明るく出来る「だびょん」は、やはり怪曲だ。
◆MC.2
ジョナさんの「だびょんしていただき、ありがとうございます」で、二度目のMC。
「今日は、パワーライブにお越しいただき、本当に有り難うございます」(レッドさん)
「県外からお越しの方、挙手を。あ、どちらから?埼玉!神奈川!有り難うございます!」(ジョナさん)
「ここまで、明るい曲をお聞きいただきましたが、ここからはしっとりした曲でお楽しみ下さい」(レッドさん)
◆バスターミナル
しっとり曲のトップ・バッターは、『♪バスターミナル』。
りんご娘.のバラード・レパートリーの中でも、かなり上位に位置すると思われる名曲だ。
しかもこの日のオケは、アルバム「青森林檎」に収録されている生ピアノ・バラード版ではなく、それ以前のライブなどで使われていた、打ち込み(??)のバンド版。
オケからしっとりとした生ピアノ版も悪くないが、まだまだ荒さの残るバンド版の方が、ホール・ライブなどでは、場に映える気もする。
ジョナさんとレッドさんのコーラスワークも冴えを魅せ、単にしっとりさせるだけではない、次への一歩を踏み出すための覚悟のようなものを、声に込めて歌っている様に聞こえた。
特に、楽曲終盤の「さよなら〜♪」の輪唱は、アルバム収録版とは全く異なるコーラスワークを取り入れていて、とても心に残るものだった。
そんな風に感じてくれたのは、私だけではなかったようで、多くの観客の皆さんが、サイリュームを左右に打ち振りながら、りんご娘.の歌声に身を委ねていた。
◆A.D.D
ここで、アルプス乙女がステージに登場し、ダンサブルな音楽に合わせて、ブレイク・ダンスのようなモノを披露していた。(ような気がするのだが、記憶が曖昧)
そして、衣装変えを済ませたりんご娘.がステージに再登場し、オリジナル曲『A.D.D』。
明らかにダンサブルな楽曲で、しっとり系ではないのだが、深化したレッドさんの低い声が曲調にとても合っていて、『♪バスターミナル』でほんわかとしていた会場の空気を、ピンとしたものへと変えてしまう。
◆M
ステージ奥のスクリーンに、りんご娘.のこれまでの歩みと共に、観客の皆さんへのお礼の辞を記したスライドが上映される。
最後に、「これからも、りんご娘.は頑張りますので、応援を宜しくお願いします」というような文言が表示されると、会場からは拍手。
と、ステージ上では、いつの間にか用意された電子ピアノの前にレッドさん。
ジョナさんはステージ中央に立ち、スポットライト一条。
静々とレッドさんが伴奏を始め、プリンセス・プリンセスの名曲『M』。
『M』は、個人的にも色々と思い出がある。
丁度、今のジョナさんと同じ年頃、高校の修学旅行の観光バス車内で、当時、私が想いを寄せていた女の子が、切々と歌い上げていたのが『M』だったっけ‥‥‥などと、過去の自分を旅していると、パタッと演奏が止まる。私は「???」、客席も「???」。
ジョナさんが笑顔で「どうした?(笑い)」と、レッドさんに声を掛ける。
と、頬を膨らませたレッドさん曰く「ちょっと待って下さい!あのー、皆さん、何だか私が間違えた?みたいな空気になってますけど、間違えたのはジョナですよー!(小怒)」。
「アハ、バレた?(汗)」というジョナさんの受け答えに、場内は爆笑。
どうやら、エンディングに向かわねばいけないのに、再度、曲頭に戻って歌い始めてしまったらしい。(2番 ⇒ エンディングなのに、1番 ⇒ 2番を歌い始めてしまったイメージ)
「じゃ、サビから歌い直しという事で」と、レッドさんが演奏再開。
「あ”ー、ライブが終わったら、説教されるー(笑泣)」と、笑顔で頭を抱えていたジョナさんだったが、仕切り直した後はちゃんと歌い切って、盛大な拍手を受けていた。
「ライブってのは、こういう楽しみもあっていいですよね♪」と、自分で自分をフォローしていたジョナさんだったが、正にその通り。
歌詞を間違ってしまった減点は免れないが、それを上手く演出する舞台頭の良さこそ、ジョナさんの真骨頂であるし、実際、演奏を止めてしまった事が、会場の空気が壊した訳でもなかった。
ちゃんと聞かせられる歌を、ちゃんと歌い切る力量さえあれば、ミスは単なるミスではなく、立派な演出となりうる事を、実証した出来事だった。
◆津軽平野
「津軽の良さが凝縮された楽曲です」との説明があって、『♪津軽平野』。
これも本年の菊と紅葉まつりで拝聴している一曲だが、やはり演歌の様に情感が必要な楽曲は、場数を踏む毎に歌いこなせるようになるようで、二人の声の掛け合いが見事に融合していた。
◆JONKARA
「ここまでの曲目や曲順は、私達が初めて、一から構成させていただきました。如何でしたでしょうか」(レッドさん)というMCを間に挟み、「前半は、この曲で最後になります」から、『♪JONKARA』。
アルプス乙女もステージに登場。逆「ハ」の字型に整列し、横真一文字に腕を伸ばす所から始まる、激しく、苦しい、素早い動きと姿勢が強いられる本曲の振り付けを、一糸乱れぬ姿で演じてくれていた。
◆休憩 〜私四百 恋へよ津軽〜
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ステージ上は暗転。特に周知はなかったが、休憩時間の模様。実際、小さいお子さんを連れて、お手洗いへと急ぐ人、多数。
と、ステージ左袖から、着ぐるみが登場。弘前城築城400年祭のマスコットキャラクター、たか丸くんとのこと。
上記のキャッチフレーズと共に、平成23年の弘前城築城400年祭に向けて、活動を開始するらしい。
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◆ロビー風景 〜掲示物 其の弐〜
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休憩時間にロビーへと足を向けると、掲示物に見入るお客さんの姿が。
右側のりんご娘.の巨大ポスター、実は小さいりんご娘.の写真を、貼り絵にし、少し離れて見ると二人の姿が浮き上がるという、実に凝った掲示物だった。
左側には、りんご娘.が出演中の番組「青森最高!」内で撮影された、スナップ・ショットが掲示されていた。
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◆舞台劇「実録・弘前 アクターズ スクール プロジェクト物語」?
程良く時間を見計らった頃合いで、場内にナレーションが流れる。
ライブ再開を告げるアナウンスではなく、「ここは、未来のアイドルを目指す卵達の養成学校の中等部‥‥‥」という劇の背景を紹介するナレーションだ。
舞台上には、長机が置かれ、椅子に座った総勢9名のアルプス乙女達がスタンバイ。
ナレーションが終わると同時に、平穏な養成学校の一日が始まった風の、女学生達の他愛もない日常会話が展開される。現実とリンクするように、劇中でも「りんご娘.」は、県内で大活躍しているアイドルという設定のようだ。
野外ステージにおける歌やMCと、舞台劇における発声や表現などは、似ている様で全く異なる性格を持っている。普通のステージでも、声に幼さの残るアルプス乙女達には、厳しい試練の場になるかと思いきや、想像以上に活き活きとドラマを演じており、素で感心してしまう。
ただ、程良く席を埋めたお客さん、しかも厚着をしているお客さんが、声を吸収してしまっているため、客席最後部にまで響き渡るには、もう一歩、力強さが足りない。そこが少しだけ、惜しい。
因みに、↑の舞台劇名称は、当方が勝手に命名したものである。
ステージ後方のスクリーンに、ひょっとすると劇の正式名称が表示されていたかもしれないが、失念しているのでご容赦いただきたい。
◆学園天国
舞台右袖から、テレビ局でのお仕事を終えた(という演出で)りんご娘.が登場。
中等部の後輩を激励に来たものの、次のお仕事まで時間がないので、二言三言、アルプス乙女と声を交わすと、そのまま舞台左袖へ。
ただ右から左に歩いただけなのに、ジョナさんとレッドさんの声量、滑舌、そして立ち居振る舞いが、物凄く洗練されて見えてしまった事には驚いた。
そんなりんご娘.を、文字通りウットリするような表情で眺めたアルプス乙女達が、「私達も、あんな風になりたいなぁ〜」と嘆息した所で、『♪学園天国』。サッと長机の前に出て、奇麗に整列し、歌い踊る。
工藤さんの、ボーイッシュでパワフルな歌声が耳に残るが、他のメンバーの歌声も含め、まだ幼い声質に曲調がマッチしているため、何回聞いても違和感が少ないし、飽きが来ない。
(書いていて思ったが、歌っている時はマイクを使っていたので違和感が少なかったのかも。劇でも胸マイクなどを使えていれば、もっとアルプス乙女達の個性を、身近に垣間見られたのかもしれない)
◆明日はオーディション
「何を踊っているんですか、着席しなさい!」と、先生役の女性(先般の「笑っていいとも」でも登場された方)が、舞台右袖より登場。
ピシッとした紺のスーツに、大袈裟な位に大きい真っ赤なメガネがとても良く似合っておられる。
「2010年冬の東北新幹線青森延伸に向けて、この学園から応援ユニットを推薦する事になりました。ついては、3名3組に分かれて、明日、オーディションをしますから、そのつもりで。では、今日は解散!」と言い残して先生が去る。
残されたアルプス乙女達は、「今日の明日でオーディションなんて、無理!」、「そもそも、誰と誰が組むの?」、「何を歌ったら良いんだろう?」などなど、ブー垂れながら、最終的には9名全員でジャンケンをして組み合わせを決めようなどという、どう考えても無茶な話で笑いを取ったりしている所で、場内は暗転。
ここのシーンは、先生役の女性が白眉。
先述の最後尾からでもそれと分かる伊達眼鏡を筆頭に、大袈裟な抑揚のしゃべり、「オーッホッホ!キャラ」な性格付けなど、分かり易い舞台劇とはこうあるべきというお手本のよう。
客席からは、アルプス乙女が9名で束になっても敵わない存在感が見え隠れしていたが、舞台上のアルプス乙女は、どのように感じただろうか。
◆津軽富士 & 曲目失念
「はーい、OKです。お疲れ様〜」という声に、「お疲れ様でした〜」と挨拶しながら、りんご娘.が舞台左袖より登場。収録が終わってホッと一息。TV局の廊下に置かれた椅子(というイメージ)に腰掛け、ジョナさんとレッドさんが語り合うというシチュエーション。
「来年はいよいよ高等部卒業か。卒業したら、どうしようかな」と、実際に来年には卒業を体験するジョナさんが、進路の悩みを吐露する。
「卒業しても、りんご娘.で頑張れば?」、「うん、でも若いうちに、広い世界を見てみたいという気持ちもあるんだよね」、「そっか」、「でも、私は青森が好きだから‥‥‥」という流れから、『♪津軽富士』へ。
ジョナさんが初めて作詞を担当し、数年かけて大切に育み続けて来た、津軽富士 = 岩木山に故郷への愛着を投影した歌詞の本曲が、意外なほどにこの劇のシチュエーションとマッチしており、ジョナさんの偽らざる本音が込められているように聞こえる。
ジョナさんが椅子から立ち上がり、舞台をゆっくり、ゆっくりと往復しながら歌唱する間、レッドさんは椅子に座ったまま、その後ろ姿を目で追い掛けている演出も、グッと心に来るものがあって、とても良かった。
因みに本曲の後、レッドさんが迷うジョナさんの背中を押すような、バラード調の曲を返歌として歌っていた。(岡村孝子の『夢をあきらめないで』のような歌詞の曲だったが、曲名失念!)
レッドさんの声の変化(低音域の声量増加と制御の自由化)については、しつこく何回も書いているが、初めて聞く曲は無論のこと、何回も聞いた事がある楽曲でも、初めて聞かされているかのような新鮮な驚きを貰えるので、自然と笑みがこぼれてしまう。
ここで歌われた曲の様に、曲間の余韻を愉しむバラード調の曲では、それが長所として十全に発揮されるので、会場の空気を独り占めしているかのような雰囲気を作り出せている。
互いに一曲づつ歌い終えると同時に、「あ、のんびり歌っている場合じゃなかった!」、「早く早く!次の仕事に行かなきゃ!」と、舞台右袖へと駆けて行くりんご娘.。
と、ジョナさんがふと立ち止まる。そして小さく振り返り、つぶやくように「‥‥‥ありがと」。
場内は、再びの暗転。
◆いよいよ、オーディション
盛大なファンファーレから、件の先生が兼任司会者として登場。
緊張から声のトーンが狂ってしまう感じを上手く演じて笑いを取る。芸達者だなぁー。
そして、特別審査員として、りんご娘.の両名が登場。
舞台を降り、向かって右手最前列の審査員席に着席する。
司会者の「観客の皆様におかれましては、出演者を盛大な拍手でお迎え下さい」で、いよいよオーディション開始。
◆年下の男の子
アルプス乙女諸氏には、大変申し訳ないのだが、3名一組が、誰と誰と誰だったのか、最後の一組を除き、全く記憶していない。
しかし、それは当方の記憶力が悪いからであって、皆さんの歌やパフォーマンスが印象に残らなかったためでは、断じてない!という事を、最初にお詫びしておきたい。
一組目は、キャンディーズで『年下の男の子』。
敢えて正統な歌謡曲を選んだセンスに脱帽。今の御時世からすれば、非常にゆったりとしたリズムながら、キチンと韻を踏んだ発声が求められる歌謡曲は、修業中のアルプス乙女には、またとない選曲だろう。
実際、振り付けもキュートで、コーラスワークも悪くない。
声が擦れたり、裏返ったりする事もなく、最初から最後まで、同じレベルを保って歌い切っていた。
何よりも良かったのは、サビの歌詞をしっかりと、印象的に歌いこなせていたこと。
惜しいのは、一人一人のソロ・パートになると、声の線が細く聞こえてしまう所があった事か。
◆曲目失念
二組目については、大変申し訳ない事に、曲目を失念している。
多分、最近の若人向けの楽曲だと思うのだが‥‥‥。
一組目とは正反対に、歌詞を聞かせるというよりは、賑やかに踊り回ってた印象だが、シャウトやコーラスワークなどは一組目同様、ほぼ問題なかった。(ソロになると声の線が細くなる点は、一組目と同じなので、その辺は今後の精進に期待したい)
ノリの良い楽曲だった事もあり、一組目よりも観客の手拍子や、サイリュームの打ち振りの数が多いように見えた。
◆I want you back
三組目は、工藤さん、小山内さん、三上さんで、曲はジャクソン5の名曲『I want you back』。(本組の3名を記憶しているのは、先月の菊と紅葉祭りで全く同じメンバー構成の舞台を目にしていたため)
本年に逝去された「KING OF POP」に敬意を表した、追悼の一曲だろうか。
メインのボーカルは工藤さん。幼かったマイケルと同じようなシャウトを織り込みながら、キチンと英語で歌い上げて行く。そのボーイッシュな声が、曲調にとても合っている。
また、三人とも声の線が細くなるような場面がなく、安心して聞いていられた。
言語による韻の踏み方や、ブレスの取り方の違いから、英単語の語尾が不自然に流れて聞こえる所はあったが、日本人が英語の歌を歌うと自然とそうなるというだけの話なので、減点されるべきものではない。
むしろ、果敢に英語での歌唱に挑戦し、コーラスなどを乱れなくこなしていた事にこそ、注目すべきだろう。オクターブを変化させてゆくシャウトまで、しっかりと歌い切っていたのには感心した。
因みに、この曲を聞くと、なぜか2005年のブライダルフェアを思い出してしまう。
当時のファッション・ショーでBGMとして使われていた‥‥‥のかな?
◆審査結果発表、でも、その前に‥‥‥
万雷の拍手の中、「さて、三組のステージが終了しました。審査委員長のりんご娘.のお二人、ステージへどうぞ」という司会者の声に促され、りんご娘.が舞台へ上がる。
「合格者発表の前に、重大なお知らせがあります。今日のオーディションで合格した三名は、来年から新しいりんご娘.のメンバーになって貰います!」
ジョナさんとしては、多分、かなりの決意を込めて話した台詞だったろうと思うが、アルプス乙女も観客席も、劇の演出だと思っているので、キョトンとしている。ジョナさんが続ける。
「私は来春から、関東の大学に進学する事に決めました。だから、今日、合格したメンバーに、りんご娘.になって貰いたいんです。皆さん、どうですか?」
観客席からは、パラパラと拍手が湧くが、まだまだアルプス乙女も観客席も、劇の演出だと思っている雰囲気。それに気付いたジョナさんが、「あ、皆さん、これ演出と思われているかもしれませんが‥‥‥、本当です。これ、お芝居じゃないんです。アルプス乙女にも、ナイショにしていたんです。(苦笑)」と言葉を重ねる。
普段は、はっちゃけて明るいジョナさんの真面目な口調に、「おいおい、どうやら本当の話らしいぞ!?」というザワめきが、波の様に観客席に広がる。ステージ上に目を移せば、硬直して固まった姿勢のまま、泣き始めているアルプス乙女達。
その姿を目にし、必死に涙をこらえながら、進学か、りんご娘.か、悩みに悩んで来たことを吐露するジョナさん。観客席からは、「がんばれー!」という声と共に、今度は気持ちのこもった拍手が湧く。
涙声で「ありがとうございます!」と頭を下げたジョナさんの話を引き継ぎ、レッドさんが努めて明るく、「ジョナが安心して戻って来られるように、今日、合格する3名と共に、りんご娘.を守っていきます」と宣言。客席からは、大きな拍手。
◆審査結果発表
「では、合格者の発表です」で、ちゃんと太鼓の♪ダラララララという効果音が鳴り響く。
「新しくりんご娘.のメンバーになる3名は‥‥‥、『I want you back』を歌った、工藤さん、小山内さん、三上さんです!」
「やったー!」とも「うわー!」とも「キャー!」とも聞こえる大声を上げ、舞台上で飛び跳ねたと思ったら、次の瞬間には泣き崩れる3人。年に数回行われている、H.A.S.P.のオーディションをリアルに見せていただいたような演出に、こちらも思わず涙してしまう。
「じゃ、新しいりんご娘.達から、一言づつお願いします」とマイクを渡されるが、涙、涙でしっかりと話せない3人に、見ているコッチも涙、涙。(泣)
それでも「これからりんご娘.として頑張っていきたいと思います」(工藤さん)、「りんご娘.の二人から選んで貰えた事を胸に頑張ります」(小山内さん)、「(涙涙で、話してはいたが、何と言っていたかは聞き取れず)」(三上さん)と、三者三様に挨拶。
客席は、当然の如く、万雷の拍手の雨あられで、3人の門出を祝福する。
◆ザ☆ピース
「新しい3人の加わったりんご娘.と、6人になるアルプス乙女ですが、これからも頑張っていきます。応援を宜しくお願いします」で、『♪ザ☆ピース』。
長年、りんご娘.を応援し続けているが、モロにモーニング娘。な楽曲を耳にするのは、今回が初めて。
舞台劇の余韻もあり、アルプス乙女の何人かは、涙をぬぐいながらのステージとなっていたが、本家に勝るとも劣らない華やかさで、歌い、踊る。(などと書いてしまったが、本家を筆頭としたハロープロジェクトには全く興味がない人間なので、比較して論じる資格がない事を申し添えておく)
◆Diet
「それでは、最後の曲になります。皆さん、一緒に踊って下さい」で、『♪ダイエット』。
↑の曲名表記にも意味があり、実は英語版の歌詞で歌唱されていたのだが、途中、ジョナさんが歌詞をド忘れした様で、「う〜む、英語は難しい(苦笑)」と、曲中でボソリと独りごちていた。
因みに、日本語以外のりんご娘.のオリジナル曲を聞くのは、台湾で耳にした、北京語版の『♪りんごのキモチ』以来である。
◆アンコール
「有難うございました!りんご娘.でした!」で、場内は暗転。
当然ながら、盛大なるアンコールを煽る拍手が鳴り響く。
昨年の半分ほどの時間で、「アンコール、ありがとうございます!」と、りんご娘.がステージに再登場。
「(進学&りんご娘.新メンバー追加発表に)ビックリしました?ビックリするよね(苦笑)。来春からは、5人になるりんご娘.ですが、どうぞ宜しくお願いします」と、ジョナさんが挨拶。
「私のような悩みを抱えている人にも、絶対に応援してくれる、大切な人がいると思います。そんな気持ちを歌ったこの曲を聞いて下さい」
◆ずっと ずっと ずっと
『♪だぴょん』同様、CD未発売のオリジナル曲『♪ずっと ずっと ずっと』。
如何にもりんご娘.らしい、郷土愛を切々とした言葉で紡ぐ本曲。
ピアノのオケに合わせた、サビ部分の輪唱のようなコーラスが心地好い。
会場を見渡せば、サイリュームの灯が、あちこちで大きく左右に振られている。
曲が終わった所で、最前列の小さいお友達が、りんご娘.に飴玉のプレゼント。
りんご娘.は、「飴玉だ〜。ありがと〜♪」と嬉しそうに受け取る。
◆ロマンスの神様
「この季節だからこそ、元気になる一曲です」で、『♪ロマンスの神様』。
曲がサビの部分になった時、ステージ上には小さな風船が降り注ぎ、客席には大きな風船が3個登場。会場内をボヨ〜ン、ボヨ〜ンと弾みながら乱舞する。
この演出は、客席のウケが非常に良く、曲のノリの良さと相まって、観客の皆さんが風船を触っては大はしゃぎしていた。
◆エアポート
前曲から流れるようにジェット機の轟音が鳴り響く。
進学という自分の歩むべき道を見据えたジョナさんへの壮行歌であろう、『♪エアポート』。
アルプス乙女9名を従えた振り付けは、実に壮観。
シンメトリカルに腕を振るのだが、その振られた腕が羽ばたく翼の様にも見え、旅立ちの旅客機の窓から故郷を眺め、「いつか故郷に錦を飾るぞ!」という気概と哀愁を謳い上げた歌詞と共に、ジョナさんと新たにりんご娘.となる3人の門出を祝福する、終幕に相応しい一曲となっていた。
◆終演後
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万雷の拍手の中、「皆さん、本当にありがとうございました。りんご娘.と、アルプス乙女でした!」で、閉幕。ホール内に灯が入れられる。
ホールからロビーに出ると、例年通りグッズ売り場は大混雑。ポスターやカレンダーなどが次々と売れて行く。
軽く喉を潤しただけであろう、りんご娘.もグッズ売り場に到着。すぐさま長机に着座し、笑顔でサインに握手にと余念がない。
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◆アルプス乙女達は?
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アルプス乙女達も「アンケートに、ご協力をお願いします!」と声出しをしたり、寒風吹き込む出入り口前で立ち並び、帰途につく人達へ「今日は有難うございました!」と挨拶をしたりと、こちらも大忙し。
そんな喧騒の中、工藤さんと小山内さんの両名が、マスコミの取材を受けていた。(その取材記事が、多分⇒ 「りんご娘.」に妹分から3人新加入 弘前のライブで発表)
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その後、撤収作業の始まるギリギリまで、ファンの求めに応じた写真撮影タイムも設けられていたが、ミニスカート&素足のアルプス乙女達は、「寒い〜!」を連呼。
それでもレンズを向けられると、ニコッと素敵な笑顔を作っている様には、ほとほと感心する他なかった。
◆雑感
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ジョナさんの進学に伴う活動休止宣言も驚いたが、それよりも新しくりんご娘.になる3名が発表される場に立ち会えた驚きの方が大きい一日だった。
研修生歴の長かった工藤さんは言うに及ばず、研修生となって日は浅いものの、大いなる可能性を感じさせてくれる小山内さん、三上さんにも、心から祝福の言葉を贈りたい。
どのりんごの品種名を名乗るのか、どんな歌声を、そして、どんなステージを魅せてくれるのか、今から楽しみだ。
今回は惜しくも選外となってしまった6名のアルプス乙女たちも、ジョナさんの進学が発表された時に流した涙、そして、工藤さん、小山内さん、三上さんの合格が発表された時に流した涙を忘れずに、これからも精進を重ねて欲しい。
特に後者で流した涙には、数滴かもしれないが「悔し涙」が混じっていたであろう事を、忘れないでいて欲しい。
ともあれ、今回のパワーライブは、その構成の妙が際立っていた。
りんご娘.の二人が構成したという前半で、ジョナ&レッドのりんご娘.を総括し、舞台劇に現実をリンクさせるという手法で次世代へのバトンタッチを行って、新たなる物語の序章を想起させる、さわやかな閉幕まで。
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これまでのパワーライブにおける、映像作品の上映や演出には、素材は良いものの、演出と演出の繋ぎ目が上手く機能していないような印象を受けた事もあったのだが、強烈なる「やられた!感」を抱かされた事を差し引いても、今年の舞台には、グイグイと惹き込まれる力が漲っていた。
その傍証という訳ではないが、舞台に惹き込まれ、応援に勤しむ客席の皆さんの風景を、3枚の画像という形でご報告させていただき、本レポートを書き終えたいと思う。
(注:本画像の撮影は、有限会社リンゴミュージック様より事前に許可を得て実施しました)
りんご娘.&アルプス乙女は言うに及ばず、サイリュームを打ち振ってくれた観客の皆さん、サイリュームの配布を手伝って下さった女性スタッフの皆さんと、りんむすキッズの女の子、スタンド花や楽屋花、バスケット花を贈呈し、ロビーの雰囲気を盛り上げて下さった皆さんにも、心から感謝の言葉をお贈りさせていただく。
心洗われる素敵な一日を、ありがとうございました。
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本文中のMC、会場描写、その他は、全て当方の記憶に基づき書かれています。
事実とは異なる表記があるかもしれませんが、ご了承下さい。
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| 日時 | 感想 | 文量 | 画像 | コメント |
| 2012/01/16 12:58 | 良い | 丁度良い | 丁度良い | りんご娘はどれをとっても、他のご当地アイドルにはないものを持っていますよね。レポート内容が最高です。 |
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